男体山登拝大祭
男体山登拝(とうはい)大祭に救護ボランティアとして参加してきました。
登拝大祭とは二荒山神社中宮祠における最も重要なお祭りで、奈良時代末より1200年以上にわたり受け継がれてきた、男体山信仰を基盤とした登拝講社中心の伝統行事です。その中でも午前0時に開門する夜間登拝は、特定の3日間のみ実施され、山頂でのご来光をめざす登山者で境内があふれます。今年は8/1~3の3日間で、その初日に日本赤十字社栃木県支部の方たちと特殊奉仕団として参加しました。
栃木県柔道整復師会からは4名の先生が、それぞれ社務所、4合目、7合目、頂上に日赤の看護師や職員の方とともに配置されます。僕は初参加ということで、社務所救護所の担当となりました。前日の昼過ぎに集合して救護所や無線機の設営を済ませ、後はひたすら待機となります。とても暑い日で汗だくの作業になりましたが、4合目より上へ向かう先生たちはもっと大変です。
ただ当日は行人行列・子供みこし・深山踊り・深山踊りコンテスト・奉納湖上花火など様々な神賑行事も実施されるので、それらを見学していると時間の経つのも早く感じました。22:30ごろからは境内で和太鼓の演奏もあり厳かな雰囲気で身が引き締まる思いでした。外国の方も多く見受けられ、楽しんでいるようでしたが、夜になって結構気温が下がって肌寒く感じるなか、なかなかの薄着で登山の恰好をしてる人も散見されちょっと心配になりました。
午前0時になると大太鼓の合図とともに登拝が始まり、多くの人が夜の登山道へ吸い込まれていきます。テンション高く見送りこちらも気合を入れましたが、考えてみるとみんな頂上を目指していなくなってしまうので社務所はだーれもいなくなってしまいメチャメチャ静まり返ってしまいました。何度も参加しているベテラン看護師さんに、社務所が忙しくなるのはみんなが下山する朝方からだと言われて納得です。夜中は2時間程度仮眠もできるからダウンなど持ってくるように言われていましたが、思ったより寒くて全く眠れませんでした。そんななか、朝方に食べた支給されたカップラーメンは絶品でした。
最初に下山してきた人は朝4時頃でしたが、「もう1度登ってもいいですか?」と耳を疑う質問をしてきましたが、結局登っていきました!びっくりです。6時を過ぎると無線連絡も慌ただしくなり、高山病で動けない方や、転倒による打撲、捻挫などの外傷とようやく出番が回ってきました。決して喜ばしいことではありませんが、お役に立てたことが何よりでした。
笑顔で挨拶してくれる人や、なぜか敬礼してくれた人、杖にしがみついて生まれたての小鹿のように膝を震わせて降りてくる人、皆さんやりきった感があふれていました。救急搬送は1件だけで済んだのは、台風の接近で参加者自体が少なかったのと、朝方からの結構な雨で慎重に下山したことが奏功したようですが、ご来光を拝めなっかったのはちょっとかわいそう・・・かな?
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